あの1日は未だに鮮明に残っています。
飛行機は昼過ぎの便でしたが
朝、始発の新幹線に母と二人で乗り
空港に着いて荷物検査のゲートに行くまでは楽しみの方が完全に勝っていました。
もう携帯は解約していたので、誰とも連絡は取らず
ただ母と2人で一時の別れまでの時間を過ごしていました。
オーストラリアでは日本食はあまり食べられないだろうと思い
最後にうどんを食べてゲートに向かいました。
荷物検査へ行くために母と別れたとき
寂しそうな顔の母を見て目が潤んだ自分がいました。
そこから飛行機に乗るまでは不安だらけででも時々楽しみが盛り上がってきて、、、
飛行機の席について、離陸するときに、
あ、本当に行くんだ
という実感がぶわーっと一気に込み上げてきて、席で1人で泣きました。
がしかし、離陸して飛行機が安定してきたら
もう楽しみが一気に込み上げてきて
エージェントにもらった資料を読み返したり
前の席に座っていたメルボルン出身の人に拙い英語で話しかけて
メルボルンのおすすめを聞いてみたりと、
その時はただ楽しくて仕方なかったけど、
今思い返せば、やるぞっと思ったときの行動力、
結構あったんだなーっと我ながら感心してしまいました。
飛行時間は12時間程で、メルボルンについたのは夜中。
まさに右も左もわからない状態でした。
まず、タクシー乗り場さえも分からなかったので、
探すために空港内をうろちょろしていました。
がしかし、“TAXI”の文字は全く見えず、
次第に脳内で英語で話しかけなきゃ、誰が答えてくれそうかなと考えるようになり、
目に留まった優しそうな男性に
「ウェア イズ タクシー?」
と拙い英語で話しかけてみました。
とてもやさしいその方は、連れて行ってくれました。泣
なにもわからない異国の地で優しくされて、うるっとしたのもつかの間、
とりあえず
ミッションクリアー!!!!!
と心で叫んで無事にタクシーに乗り込みました。
空港から市街地までの道のりは、外国らしいどでかい英語の看板。
ビルだらけの街並みと幅広い道路。
目をキラキラと輝かせながら、予約したホテルで降ろしてもらいました。
すべての事が初体験で、それが問題なくできたことに嬉しくなってしまい、
初っ端からタクシーにチップを大判舞いしてしまいそうでした。
冷静だったタクシーの運転手はチップは受け取らずに行ってしまいました。
今考えたら、本当にありがとう、タクシーの運転手さん。泣
その時はすでに夜中の1時。
受け付けは完全に閉まっていたが、事前に遅くなると伝えてあったので、
スタッフが1人とセキュリティスタッフが1人待っていてくれました。
無事にチェックインを済ませ、
安心した私は、そこでも長くおしゃべりしていまいました。
そのスタッフはバングラデシュ人の女性で、
何もかもが初めてで、夜中の1時でもアドレナリン全開な私の話に
親身に聞いてくれて、結局部屋に着いたのは1時半過ぎ。
とりあえずシャワーを浴びて、
アドレナリンがぷつんと切れた私は気を失ったかのように寝ました。
約7年前のことだけど、
こんなにも鮮明に覚えていて逆に自分でもびっくりしています。
それだけ、その日は私にとって特別で、
その時はまだ思いもしなかった長旅のいいスタートを切れたということだと思います。
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